WordPress 開発版を Mac OS X のローカルに Subversion でダウンロードする方法

テスト用として最新の開発版 WordPress を Mac OS X のローカルに Subversion でダウンロードする方法を説明します。これのいいとこは、いったん Subversion でダウンロード/インストールすれば、あとはコマンド一発で最新の開発版にアップデートできちゃうことです。

Windows だと MAMP の代わりに XAMPP を使えば後はほぼ同じだと思います。また、自分のマシンは Intel Mac なんで、以下の説明で PowerPC Mac でも動作するかは不明です。


目次:

  1. Subversion をインストール
  2. MAMP をインストール
  3. データベースを作成
  4. Subversion で WordPress をローカルにダウンロード
  5. WordPress をインストール
  6. Subversion で WordPress をアップデート

1. Subversion のインストール

Fink でソースからインストールすれば最新のが使えるようなんですが、面倒なんでここではパッケージ化されたのを使用します。

  1. Martin Ott から最新のパッケージをダウンロード(2007.8.30現在:Subversion-1.4.4.pkg – スクリーンショット1
    • もしくは、Metissian から Version 1.3.1 をダウンロード
  2. 解凍したパッケージをダブルクリックしてインストール
  3. パスが通っているか確認 – 通っていれば「2.MAMP をインストール」へ
    1. ターミナル(/アプリケーション/ユーティリティ/内にあるはず)を立ち上げ、svn と入力して Enter キーを押す(スクリーンショット2
    2. 「Type ‘svn help’ for usage.」と表示されればオッケー(スクリーンショット3)、「-bash: svn: command not found」と表示されたらパスが通っていない(スクリーンショット4
  4. パスを通す(詳しくは検索してください。ここではとりあえず使えるようにします)
    1. 不可視ファイルを開けるエディター(おすすめは Smultron)で ファイルメニューから「不可視ファイルを開く」等を選択(スクリーンショット5
    2. ファイル選択ダイアログで自分のホームディレクトリを閲覧(スクリーンショット6
    3. 99% ないと思うが、「.bash_profile」がもしあればそれを選択して「開く」等をクリック
    4. なければ「キャンセル」等をクリックしてファイル選択ダイアログを閉じ、新規ファイルを作成
    5. 新規ファイル(もしくは既存の .bash_profile ファイル)に次をコピー(スクリーンショット7
      export PATH=/usr/local/bin:$PATH
    6. ファイル名を「.bash_profile」として自分のホームディレクトリに保存(スクリーンショット8
    7. ターミナルを立ち上げ、svn と入力して Enter キーを押す
    8. 「Type ‘svn help’ for usage.」と表示されればオッケー(スクリーンショット3

2. MAMP のインストール

Mac OS X ではデフォルトでも PHP は実行できるんですがちょっと設定が必要で、別途 MySQL も入れなくてはならないので、ここではインストールがちょー簡単な MAMP を使います。

  1. living-e AG: MAMP – Mac – Apache – MySQL – PHPから最新のディスクイメージをダウンロード(2007.8.30現在:MAMP_1.7_intel_full.dmg – スクリーンショット9
  2. ダウンロードしたディスクイメージをダブルクリックしてマウント
  3. マウントしたディスクイメージ内の「MAMP」フォルダ(※1)を Finder の「アプリケーション」にドラッグ
  4. /アプリケーション/MAMP/MAMP をダブルクリック(スクリーンショット10)(※2)
  5. MAMP のウインドウが開き(スクリーンショット11)ブラウザが自動的に MAMP の初期画面を開けばおっけー!(スクリーンショット12
  6. ちなみに、/アプリケーション/MAMP/htdocs がテスト用ウェブサイトのルートディレクトリとなる(URLはhttp://localhost:8888/)

※1 ダウンロードしたパッケージによっては「MAMP PRO」が入ってるかもしれないけど、それじゃないよ!
※2 Mamp Control.wdgt をダブルクリックするとウィジェットで MAMP の起動停止ができるようになる

3. データベースの作成

  1. /アプリケーション/MAMP/MAMP をダブルクリック
  2. ブラウザに MAMP のスタートページが開く(スクリーンショット13
  3. phpMyAdmin をクリック(スクリーンショット14)すると MySQL の設定管理をする phpMyAdmin が開く(スクリーンショット15
  4. 「新規データベースを作成する」に作成するデータベース名を入力。例としてここでは「wp-trunk」と入れる(スクリーンショット16
  5. 「作成」をクリック

4. Subversion で WordPress をローカルにダウンロード(チェックアウト)

  1. ターミナルを起動
  2. Subversion で最新開発版の WordPress ファイルをローカルにダウンロードするため、次をターミナルにコピーして Enter キーを押す(スクリーンショット17
    svn co http://svn.automattic.com/wordpress/trunk/ /Applications/MAMP/htdocs/wp-trunk/

    # 実行すると、/アプリケーション/MAMP/htdocs ディレクトリ以下に wp-trunk ディレクトリを作成し、trunk から最新開発版の WordPress ファイルをそこにダウンロードする(これをチェックアウトという)

  3. ついでに日本語リソースもチェックアウト。同じようにターミナルにコピーして Enter キーを押す
    svn co http://svn.automattic.com/wordpress-i18n/ja_JP/trunk/messages/ /Applications/MAMP/htdocs/wp-trunk/wp-content/languages

    # 実行すると、/アプリケーション/MAMP/htdocs/wp-trunk/wp-content/ 以下にlanguages ディレクトリを作成し、そこに日本語リソースファイル(ja.mo と ja.po)をダウンロードする

5. WordPress をインストール

  1. ブラウザで http://localhost:8888/wp-trunk/ を開く
  2. 「create a wp-config.php file through a web interface」をクリック(スクリーンショット18
  3. 「let’s go!」をクリック(スクリーンショット19
  4. データベース名に「wp-trunk 」、MAMP ではユーザー名、パスワードともに「root」を入力して「Submit」をクリック(スクリーンショット20
  5. 「準備はおっけーだぜ!」とのことなので「run the install!」をクリック(スクリーンショット21
  6. 「Blog title:」にこのブログタイトルを入力(スクリーンショット22
  7. 「Your e-mail:」にメールアドレスを入力(注意:本番ではこのメールアドレス宛にパスワード等が送られてきますが、MAMP ではメール送信ができないので何も送られてきません)
  8. 「I would like my blog to appear in search engines like Google and Technorati.」は「このブログをグーグルやテクノラティなどの検索エンジンに載るようにしますか?」の意味。MAMP は基本的にローカルでの開発や検証用なので外のインターネットからは見えないのでどちらでもよい
  9. ユーザー名、パスワードが表示される(注意:本番なら同じ内容のメールが送られてくるが、MAMP では送られてこないのでこのパスワードはどっかにメモっとくこと!)(スクリーンショット23
  10. ログイン(スクリーンショット24)(スクリーンショット25
  11. ログインできたらパスワードを変更しておこう(ローカルなんで適当に)
    1. User メニューの Your Profile を開く(スクリーンショット26
    2. 右下の Update Your Password に同じ新しいパスワードを二カ所入れて Update Profile をクリック(スクリーンショット27
  12. 英語じゃなきゃやだって人以外は管理画面を日本語化しませう
    1. 適当なエディタで /アプリケーション/MAMP/htdocs/wp-trunk/ 内の wp-config.php を開く
    2. define ('WPLANG', '');define ('WPLANG', 'ja');にする(スクリーンショット28

6. Subversion で WordPress をアップデート

次を実行すればいつでも最新の開発版に追随できる。

  1. ターミナルを起動
  2. 次のコマンドを実行
    cd /Applications/MAMP/htdocs/wp-trunk/; svn up

    # 実行すると wp-trunk ディレクトリに移動後、Subversion で最新版にアップデートする。
    同じように日本語リソースをアップデートするには

    cd Applications/MAMP/htdocs/wp-trunk/wp-content/languages; svn up

    を実行する

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参考サイト

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