The future of WordPress: Q&A with founder Matt Mullenweg | memeburn のマットのインタビューの訳です。 ライセンス的に怪しいので何か言われたらすぐ引っ込めますわw。**memeburnのサイトの方に翻訳掲載の許可をもらいました。Thak you, Hendri!** タイトルは The futre of WordPress となってますが、未来の話はほとんどないわよ。
そうそう、Toruさんも書いてましたが、WordPress を最初にローカライズした言語は日本語だそうで、もうなくなってしまいましたが WordPress ME のフォーラムにマットが書き込んだりしてましたね。
**追記**
NaoさんのTweetより、7年前にOtsukareさんが独自にWordPressのローカライズを始めたときの英語版フォーラムへの書き込み:
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Memeburn: WordPress は世界でもっとも人気のあるコンテンツマネージメントシステムになりました。なぜこのように急速に成長し、世界中で使われるようになったと思いますか?このようになると予期していましたか?
Matt Mullenweg: WordPress のここまでの成長はまったく予期していませんでしたし、最初はとてもささやかなものでした。WordPress が支持されている理由は、技術的な多くの事柄を学ばなくてもきれいなブログやウェブサイトが作れることに気づいたからでしょう。WP の裏方のチーム全体では、できる限り使いやすくエレガントなものにしようと力を注いでいます。
MB: WordPress はブログプラットフォームを超えて進化すると予測していましたか?
MM: ほとんど最初期から WordPress を単なるブログ以上のものとして使い始めていた方々がいましたし、今ではWordPress で何ができるか、制限があるとすれば自分の想像力だけという沢山の実例をショーケース (wordpress.org/showcase) で見ることができます。このような初期の使用例により、私たちはプラットフォームのような方法でプラグインやテーマによって拡張したり強化したりできるような新しい機能をつくることになりました。
MB: 世界中のウェブサイトの何パーセントが WordPress で動いているのでしょうか?
MM: これまでに見たいくつかの調査によれば 10% から 12% のようです。
MB: 今後数年、WordPress はどのように進化するとお考えですか?どのような新しいテクノロジーが影響を与えると思いますか?
MM: HTML5 を使った新しいブラウザによって利用可能になった機能により、ユーザーインターフェイスの速度と使いやすさを改善できる可能性がもっとも高いと思います。待ちきれません。
MB: WordPress.org のフレームワークはエンターブライズ向けのコンテンツマネージメントソリューションにより注力していくのでしょうか?
MM: エンターブライズサービスを専門に扱う WordPress 上のビジネスはますます増えていると思います。大企業による WordPress の採用がますます増加し、それにつれて彼らを手助けするベンダーが必要となるからです。とはいえ、WordPress のコアでは常にユーザーエクスペリエンスを重点に置いていきます。
MB: WordPress にもっとも満足している点はどこですか?その理由は?
MM: もうまもなくリリースされるバージョンの、執筆用の禅モードのような機能にとてもワクワクしています。フルスクリーンボタンをクリックするとインターフェース全体が消えていき、執筆用の気が散らないインターフェースになって自分のコンテンツに集中することができます。これは使うのが本当に楽しいですね。
MB: WordPress の次に好みの CMS はどれですか?
MM: node.js を使った Calipso と呼ばれている新しいのと Jekyll と呼ばれている Ruby のものに注目しています。
MB: スパム相手の戦いにはどうすれば勝てるのでしょう?
MM: 勝てるとは思いませんが、症状やスパムへ焦点を当てるのではなく、それを動かしている根元の経済的な利益へ目を向けることがスパム業者にもっとも打撃を与えると思います。スパムは本質的に犯罪行為なのですから、支払いプロセスなど資金面を通して狙いを定めるのがベストだと思います。
MB: パブリッシングはより利用しやすくなり、エリート主義的ではなくなってきていますが(直感的に言えば、私たちはそれはいいことだと感じています)、同時にそれは、コンテンツの質が幅広くなり、質の劣るコンテンツがウェブ上で本当の問題になっているということも意味します。この二つのことはどのように調整したらよいのでしょう?
MM: パブリッシングが簡単になる以前、WordPress が存在する以前からウェブ上には質の悪いコンテンツがありました。これは単に人の問題です。どんなことでも誰かの役に立ちます。たとえその誰かがそれを書いたのだとしても。究極的には、言論の自由を誤用する人たちよりも、誰もが声をあげることのできる可能性を世界が持つことの利益の方がまさると思います。
MB: WordPress が CMS として良い選択ではないのはどのような時ですか?
MM: Node、Ruby、Java など、PHP 以外の環境を好むのなら、WordPress はたぶん適さないでしょう。
MB: WordPress の開発でのあなたの失敗を教えてもらえますか? また、もし別のやり方ができるのならどうしますか?
MM: WordPress の開発での私の初期の頃の失敗は、それがオープンソースのプロジェクトであったにもかかわらず、すべてをひとりでやろうとしたことでした。WordPress のコミュニティでは、ベストな作業で貢献する人が多ければ多いほど最終的な製品がよくなるという一貫したテーマがあり、私の主な仕事はその邪魔をしないことです。このことを学ぶのに少し時間はかかりましたが、今ではこの習慣がすっかり身につきました。
MB: WordPress について知ってる人はたくさんいますが Automattic について知ってる人はほとんどいません。 Automattic のことを教えてもらえますか?
MM: Automattic は WordPress エコシステムに世界クラスのサービスを提供するために作った会社です。そのサービスにはユーザーフレンドリーな WordPress.com、アンチスパムの Akismet.com、バックアップとセキュリティの VaultPress、アンケートと投票機能の Polldaddy.com などがあります。私たちにはいま、世界中で90人のフルタイムの従業員がいて、前述の製品と WordPress のコア機能への大きな貢献の両方を通じてウェブをもっといい場所にするために働いています。私たちは WordPress へ貢献してはいますが、コントロールしてるわけではありません。
MB: あなたの足あとをたどりたいと思っている若いプログラマーや開発者にアドバイスをお願いします。
MM: もしあなたが開発者なら、あなたは他の人たちよりも五歩は先を行っています。スクリプティングは新しいリテラシーで、誰にも頼らず自分のアイディアを実行できる能力は、何かを作ることを繰り返し試すことで計り知れないほど貴重なものになるでしょう。自分のためにまずつくるというのはいいことです。最悪、だれもそれを気に入らなくても少なくても自分は気にいるからです。
MB: WordCamp を例に上げても、なぜアフリカは WordPress コミュニティに完全には参加していないのでしょう?どうすればいいでしょうか?
MM: いい質問です。モバイル以外のテクノロジーではアフリカの多くの地域を通じてシステム的なアクセスの問題がありますが、デスクトップとしては利用できるチャンスが増えてきているので、WordPress のようなソフトウェアにアクセスする最新の手段が増えてきています。やがて、オープンソースムーブメントに携わって翻訳へ貢献する人が増えてくるでしょう。そうすれば、みんなが自分の方言でこのソフトウェアを利用できます。ソフトウェア導入の初期段階として自分の言語で利用できるようになることは欠かせません。もしこれを読んでいてまだ私たちのローカライズではカバーされていない言語をあなたが話すのなら、ぜひ連絡してください!オンラインで自由に声をあげる人が増えれば増えるほどこの世界はよりよくなります。
MB: Twitter では誰をどういう理由でフォローしてますか?
MM: たくさんの同僚をフォローしています。自分の知っているもっとも面白い人たちなので。生の声が楽しいミュージシャンを何人かフォローしています。あとの多くは、私たちの製品や WordPress について話している人を検索してフォローしています。どのように使っているかやフィードバックにとても興味があるからです。
MB: 技術的なアイドルは誰ですか?その理由は?
MM: Jeff Bezos(訳注: Amazonの創設者でCEO)をとても尊敬しています。重要ではあるけれども始めてから4,5年、あるいは10年も成功しないかもしれないこと、つまり長期の賭けを恐れない文化を自分の会社に創り上げたからです。それこそが私の熱望することです。
MB: WordPress について私たちが知らないことを教えてください。
MM: WordPress の最初のローカライズは日本語です。その時にはローカライズのフレームワークがなかったので、ローカライズした人たちは何百ものファイルや何万行ものコードを手作業で探っていく必要がありました。これにはつくづく感心させられました。
MB: あなたについて私たちが知らないことを教えてください。
MM: 最近またサックスの演奏を始めました。ただし今回はアルトではなくテナーです。アルトは WordPress が始動する前、旅のスケジュールによって続けるのが難しくなる前の10年ほど真剣に勉強していました。
MB: iPhone、Android、もしくは BlackBerry のユーザーですか?
MM: iPhone が大好きで、裏のガラスに WordPress のロゴが入ったカスタムを持っています。とはいえ、無理かもしれませんが多くの Android デバイスのようにもっとオープンだったらと思っています。長期的にこの競争で勝つのが誰かは私にはわかりませんが、今年この乱戦に Amazon が割って入るのを楽しみにしています。
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