たぶんだれも興味がない WordPress 日本語版作成について

WordPress Advent Calendar 2013 全部オレ 17日目のことによると俺です。

今日はたぶんだれも興味がないWordPressの日本語版の作成について。

WordPress日本語版ってえのはなんだい?

WordPress 日本語版について」に書いてあるとおり、オリジナル英語版(なんか「本家」とかって使いたくないw)に日本語リソース等を追加したものです。コアのソースコードのうち、単純な文字列とか日本語になっているところがある以外はすべてオリジナル英語版と同じです。なので、もし万が一重要なセキュリティフィックスが入ったアップデートがオリジナル英語版で出てるのに日本語版がなかなか出なかったりしたら、英語版でアップグレードしてもまったく問題ありません。

だれが作ってるのかい?

(えっへんおっほん)WordPressの日本語版WordPress日本語版作成チームが作ってます。このCodexのページにはコミッター(後述)しか載ってませんが、他にも協力してくれた方のお名前(ハンドル名)がお使いのWordPressの管理画面の左上、Wのロゴマークから「WordPressについて」の「クレジット」タブ(wp-admin/credits.php)の下の方にも「翻訳者」としてクレジットされます。普段はもっとここに載っている方がいるんですが、おそらく3.7と3.8の間が短くて参加者が少なかったので、今回は少ないです。

コミッター

コミッターはWordPressの公式Subversionリポジトリの日本語のディレクトリへのコミット権限を持ってる人で、ウェブ上で翻訳作業のできるWordPress < GlotPressのバリデーター(カタカナでごまかしてますが要は翻訳してくれたテキストを承認する権限のある人)でもあります。

で、このコミッターはだれがどうやってなったかというと今はなき共通一次試験で高得点を取った人の中から選抜、というわけではもちろんなくw最初の頃に手を上げた人たちが自動的にwなしくずし的にwなってます。たぶんどのオープンソースのローカライズプロジェクトでも似たようなもんですよね??

今からコミッターになりたい人はWordPress < GlotPressでどんどん翻訳したり、メーリングリストで既存の翻訳にガンガンツッコミを入れたり、そこでリリース前のテストをゴンゴンして報告したりすると、そのうち召喚されると思いますw。

リリースリーダー

WordPress日本語版3.8のリリースリーダーはオデさんでした(おつかれさまでしたー!)。このリリースリーダーは何をするかというと、WordPress日本語版をパッケージング(どうやるかは後述)して、「これでどうよ?」とMLにテスト依頼を投げ、問題がなければリリースします。

あと、メンバー間で何か決まらないこと(たいていは例えば「AAA」の訳語は「BBB」にしようか?「CCC」しようか?など、どっちもどっちで決まらないこと)があれば最終的な決定を下します(先延ばしwにすることも)。

そして、最終的にリリースリーダーがリリース判断を下し、リリースを実行、リリースアナウンスを書いて公開します。

リリースリーダーはコミッターの中からだいたい順番の持ち回りでメジャーリリースごとに決めてます。

これをなぜ持ち回りでやるかというと、誰かがボトルネックにならないようにするため。この役目がいくら重要とはいえ、無償のボランティアでやる以上当然ながら自分の生活のもろもろの方が優先するわけで、そういう時にすぐに他の人が引き継げるような体制にしています(というかまぁぶっちゃけ当時の言い出しっ ぺのわたしがボトルネックになったら悪いなあと考えたので最初期に持ち回りでやることを提案した)。

歴代のリリースリーダー

数字はWordPressのバージョン番号

2.3 – Tai
2.4 – **skip
2.5 – Miyoshiさん
2.6 – Makoさん
2.7 – tenpuraさん
2.8 – Tai
2.9 – Miyoshiさん
3.0 – Makoさん
3.1 – tenpuraさん
3.2 – Odysseyさん
3.3 – Naoさん
3.4 – Tai
3.5 – Miyoshiさん
3.6 – Makoさん
3.7 – tenpura(倉石)さん
3.8 – Odysseyさん

というこことで、順番から言うと次はNaoさんですな。

WordPress日本語版作成手順

リリースリーダーを決める

次のメジャーバージョンのベータ版がそろそろ出るか出ないかという頃に誰かしら(たいていはわたしかしら?)が「そろそろ次のリリースリーダーを決めましょっか。 順番的にはXXさんですが、ご都合はどうっすか?」っていうメールをMLに投げ、XXさんが「いいっすよー」と返信して、ハイ決まり。

ガシガシ訳す

以前は各自のローカルのPoeditでやってましたが、最近(いつからだっけな?)はWordPress < GlotPressでやってます。ウェブ上だとやはりみんなでできるのでらくです、はい。あとはこれに翻訳メモリ機能が付けば言うことなし。

readme.htmlとwp-config-sample.phpはWordPress < GlotPressにないので直接訳して公式Subversionリポジトリの日本語のディレクトリにコミット(Gitでいうところのpushに相当)します。そうそう、倉石(tenpura)さんのWP Multibyte Patchプラグインもここに直接コミットされて、日本語版本体に入ります。

ベータ版やリリース候補版をリリースする

オリジナル英語版のベータ版やリリース候補版が出たところで日本語版もパッケージングしてリリースします。

パッケージングはWordPress › 日本語にログインして、管理画面の「ツール」→「jaの翻訳」でブランチとかいくつかのオプションを選択入力して「作成」をぽちっと押すと、さっきのWordPress < GlotPress公式Subversionリポジトリの日本語のディレクトリの日本語リソースとかWP Multibyte Patchプラグインとかとオリジナル英語版を合体させて日本語版のzip(とtar.gz)が作られます。

クリックするとおっきな画像で見れるよ。
クリックするとおっきな画像で見れるよ。

で、念のため、リリースリーダーはこの作ったパッケージを公にリリースする前にメーリングリストで他の人に確認してもらい、問題なければさきほどの「作成」ボタンのある画面で該当のバージョンの「リリース」リンクをぴこっと押してリリースします。この「リリース」リンクを押すとベータ版やリリース候補版の場合はベータ & RC バージョンにzipファイルなどのパッケージのリンクが表示されるようになります。

正式版のリリース

基本的にベータ版やリリース候補版の作業と同じです。正式版の場合はさっきの「リリース」のリンクを押すとWordPress日本語のウェブサイトの右側の「WordPress x.x をダウンロード」のボタンからダウンロードできるようになったり、ご自分のWordPressの更新画面から更新できるようになったりします。

テスター、翻訳者、校正者、絶賛募集中

3.8の日本語版はちょっとオリジナル英語版よりリリースが遅れましたね。というのも、パッケージはできてたのですが、みんな年末で忙しくてテスト確認する人がいなくて遅れたのでした。

なのでなので、テスター、翻訳者、校正者、絶賛募集中です。とは言え、手取り足取り教える気は(少なくともわたしには)さらさらないのでw、参加希望の方は参加方法を調べて参加してください(つまり本当に最低限それくらいは調べられる方、調べた上でまだ参加する意欲のある方のみが参加できるという一つのテストですな)。