Blogging Pro より、WordCamp 2007、2 日目の様子を訳しました。まぁ勢いで全部訳しちゃいましたが、Naoさんがお書きになるであろうレポートの方が分かりやすいと思います 🙂 。あと、こちらは訳しませんがLorelle のWordCampの投稿も読みやい英語なのでおすすめです。
Naoさんのレポートはこちら(2007年8月7日追記)
- detlog.org » ブログアーカイブ » WordCamp 2007レポート(2日目、前編)
- detlog.org » ブログアーカイブ » WordCamp 2007レポート(2日目、中編)
- detlog.org » ブログアーカイブ » WordCamp 2007レポート(2日目、後編)
Lorellのも含めた自分的注目は:
- WP-Cache は、やはりかなりの効果がある
- バージョン 2.4(2007年12月12日リリース予定)では管理画面のデザインが変わる
- Tumblr のような機能が実装されるかも
- WordPress の主要関数(機能?)のライブラリ(コードネーム BackPress) を作成中
- インストール、アップグレード(プラグインも含む)の簡素化は開発者の優先事項
- 管理画面から WordPress Plugin Directory のデータベースにリンクしたプラグインのアップデート情報がまもなく見られるようになる
- WPCP という新しいキャッシュプロキシが導入される
- ローカライズが改善され、WordPress の機能とカスタマイズを最大限利用できるようになる
- WordPress Codex が来年大きく改善される
ところで WordPress とは全然関係ないんですが、「WordCamp 2007、2 日目」の中で文中に脈絡もなく「let the cat out of the bag(バッグから猫を出す)」とあり何のことかと思ったら、これは「うっかり秘密を漏らす」という意味だそうです(英辞郎より)。
WordPress の開発者たちは前日の活動からのショボショボした目をして、疲れて(そしてたぶん二日酔いも少しある) 2 日目に帰ってきたが、重大なオタク会議を直ちに開始した。
まずは Barry Abrahamson と Matt Mullenweg が WordPress.com や大人数のマルチユーザーブログを円滑に運営するためのハイエンドサーバーのチューニングについてディスカッションした。Abrahamson は、チューニングしていない LAMP システムにインストールされた WordPress では最大で一日に69万1200ページビュー、1秒間にだいたい8個のリクエストを扱えることを説明した。WordPress のインストールの約99%ではこのタイプのインストール(環境?)で 必要十分だ。彼はまた、もし APC を実装しているなら、最大で一日にだいたい103万6800ページビューもしくはパフォーマンスが約50%向上し、1秒間にだいたい12個のリクエストを扱えることが期待できると説明した。
Abrahamson は、たいていのユーザーはインストールしない理由はないと言い、WP-Cache のインストールを勧めた。彼のベンチマークでは WP-Cache をインストールした WordPress は1秒間に300個のリクエストもしくは一日にだいたい2592万ページビューを扱うことができ、チューニングしていないシステムの25倍以上のスピードをもたらすことを示していた。さらに彼は、Apache の代替、PHP 4 と 5、ロードバランス、キャッシュとメモリーキャッシュについて話した。
Mullenweg は HyperDB について話し、config ファイルを修正するだけで HyperDB を”投入”できると強調した。そして Abrahamson がとても印象的な WordPress.com の統計を持って戻ってきた。このプレゼンのスライドはこちらで参照することができる。
続いて New York Times の Jeremy Zilar が社内での自分の仕事について語った。Times では現在約100+のブログを運営していて、そのうち約40がアクティブだと思われる。これらはひと月に約1300万のページビューがあり、500人以上の登録ユーザーがいる。そして彼はブログがもたらす Times との双方向性について述べ、誤字脱字でさえ良いこととみなされうると語った。なぜなら、読者にその誤りついてコメントする機会を与え、そしてそのコメントに対して「ありがとう」とフォローすることによって積極的にフィードバックを促進して尊重していることを示すことができるからだ。
次は Rashmi Sinha で、セッション名が “Iterative Design in Agile Environments (アジャイル環境での反復デザイン)” から “Designing Massively Multiplayer Social Systems (大規模複数参加ソーシャルシステムをデザインする)” に変更された。彼女のセッションはユーザー・エクスペリエンスの背後にある心理学に焦点をあてたものだったが、正直言って彼女の言葉の大半は私の頭を素通りしてしまった。しかし、彼女はこのセッションのスライドショーを公開しているのでレビューすることができる。
Memphis Minnie からのすばらしいバーベキューで満腹になった後、会場に戻り、 Dave Winer がブログと配信(syndication- フィードのこと?)に関する彼の履歴について、さらにテクノロジー全般、特にオープンソースの動向について語るのを聞いた。
この後、私たちは WordPress の管理画面インターフェースの再デザインに関する Liz Danzico のデザインとユーザーテスティングのディスカッションを楽しんだ。一つとても興味深く思ったのは、WordPress は「名詞」周りからデザインしているが、他のブログや CMS システムは「動詞」周りからデザインしているということで、つまり、WordPress の管理パネルは “Posts”(投稿)、 “Pages”(ページ)、“Categories”(カテゴリー)などのタイトルのタブやリンクを持ち、他のブログシステムでは“Write”(書く)や“Publish”(公開する)などの動詞を使用しているということだ。ただ、彼女が WordPress の管理画面を「動詞」にして試したところ、他の人たちが混乱したりめんくらったりしたため、このアイディアは適さないとみなされて取り下げられた。彼女はまた、WordPress 2.4 では管理画面インターフェースの新しいデザインがお披露目されるという秘密をうっかりもらしてしまった。
Matt Mullenweg がとてもカジュアルで楽しい “State of the Word”(WordPress の現況?)を語った。まず、最もよくある質問に対して予防的に答え、次に昨年の WordCamp 以降に WordPress に追加された機能を挙げた:
- bbpress
- WordPress MU
- 自動保存
- タブ化された編集画面
- Ajax
- XML-RPC の拡張
- Pseudo-cron
- カスタムヘッダー
- ウィジェット
そして主だった数字についての説明を始めた: 713人のユーザーが ideas forum で機能の提案をし、合計3万6676の票を集めた;10個のリリース;コードベースに1090個のコミット;284万9349回のダウンロード;WordPress.com で104万1846の新しいブログ、2021万2994件の投稿、16億4804万4157回のページビュー;Akismet は20億以上のスパムを捕まえた。
次に Mullenweg は、昨年の WordCamp で最優先課題として強調したことについて(現況と)比較した:インストールをさらに簡単にする – これは開発者たちは実行に移さなかった;アップグレードのお知らせ機能とアップグレードの簡素化 – これも開発者たちはほとんど何もしなかった; WordPress Codex の再編と再活性化 – ドキュメントチームは何もしなかった(訳注:たしかLorelle が今すすめてなかったっけ?);最後にテーマとプラグイン用ディレクトリの開設 – これは成功裏に実施、継続中。
その他に公開された情報:
- 2.3 は9月にリリース予定
- 開発者たちは4ヶ月のサイクルで3つのバージョンのリリースを実施している
- WordPress はコンテンツ管理システム(CMS)に発展しつつある
- Mike Adams が WordPress の主要関数(機能? – ユーザーシステム、ログインシステム、フォーマッティング、サニタイズ、スクリプトビルディング)から BackPress というコードネームのライブラリの作成を続けている
- 大規模ホスト(? – a cluster of boxes)に適したよりアプリケーション寄りのプロキシサーバーである WordPress Caching Proxy (WPCP) を実装するかも
- S3や Flickr やその他ストレージサイトを利用するための API の組み込み
- より優れた言語ローカリゼーション
- Akismet の改善 – 特に Akismet サーバーが利用できないときのコメントの扱い方
- ビジュアルエディターの改善
- 画像、サウンド(ポッドキャストなど)、ビデオのサポートの改善
大きなアナウンスはなかったが、昨年からの総括とこれからの展望をプロジェクトリーダーから直接聞けたのは良かった。
最後は “developer duke-out“ で、Matt が開発者の Mark Jaquith、Donncha O Caoimh、Mike Adams、Andy Skelton を(壇上に?)呼んだ。次のような話題を順番に答えていた:
- Sandbox がおそらく WordPress 本体に含まれるようになるが、たぶんデフォルトにはならない
- PHP 5 は PHP 5 だけをサポートするほどの理由を提供していない(訳注:PHP 4を切り捨て、PHP 5だけのサポートに移行するだけのメリットはPHP 5にはない);WordPress は当分の間、PHP にとらわれない
- 開発者の4分の3は Tumblr のような機能は良いかもしれないと感じている
- このパネルディスカッションではコアに “asides”(ブログサイト中のサブブログみたいなもの?)機能を含めることの利点については疑問視していた
- Donncha が WordCamp ブログのために PayPal クラスを作成したが、それをプラグインとしてリリースするよう迫られた
- WordPress の将来のバージョンではビジュアルエディター内で画像サイズを変更するためのより直感的な方法が含まれるだろう(訳注:サムネールのサイズのことだよね?)
- たいていの開発者たちはデフォルトのブログロールを気にしていなかったが、開発者たちの各ブログへのリンクをダッシュボード経由でアクセスできるなんらかのクレジットページへ移動することが一つの解決方法であるとみんなが同意している
そして WordCamp はしょんぼりとした雰囲気で幕を閉じた。最後の”duke-out”の途中で帰る人もいたが、私も含めその他の人たちは新しい友人や古い友人たちと来年また会えることを期待しつつ、最後まで別れを惜しんだ。
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